釣り人はロッドを握っているのでは無く、握っているのはリールシートだ。いわばロッドとアングラーを繋ぐ入り口であり最終地点でもある。今回はGXSシリーズに使われているリールシートのお話しです。使用しているのは、現役バストーナメンターであり、業界に名をとどろかせるプロのロッドビルダーで…… more ある「神谷勇紀さん」が代表を務めるDESIGNOデジーノブログ製のスピニングロッド用【DRSS】です。僕がこのリールシートの存在を知ったのは三年前。インクスラボエンジニアである山本君ブログ糸島よかろうもんが所有している、DRSS（一般非売品）で組んだロッドを触ってから。まず驚きましたね。こんなに握りやすく力も込めやすいフィッティングの良いリールシートは初めてでした。塗装の良さも相まって吸い付くように手に馴染むのです。一発でこのシートに惚れ込んだ僕は、自分が作る竿にはぜひこのリールシートを搭載したと思うようになり、ＧＸＳの基本企画が決まった時点で神谷さんへお願いしてインクス分も量産して貰ったという運びなのです。さらに感動したのが、その後上がってきたプロトのGXSブランクスへ他社製シートとDRSSの双方をセットしてリグを入れて比べたとき・・。明らかに感度が良いのです。感度が良いとされる「ブランクス剥き出しのスケルトン方式」より良いのですから驚きです。これは本当に衝撃的でした。握りづらいスケルトンシートと違って、フィッティングも感度もルックスも良い素晴らしいリールシート・・・。さあこれはもう決まりです。夢にまで見た「ゲイリールーミスの新工場ノースフォークコンポジット」で焼いて貰った”自分の竿”に搭載するのはコレしか無いでしょう。DRSS/DESIGNOレーシングスピニングシートフルフラット/カーボンファイバーミックスマテリアルさて、先日神谷さんとまたDRSSについて話をしました。何を目指して作り、どういう良さがあるのか改めて聞いたのです。・フルフラットスピニング＝繊細。だからこそより自然に握ることが出来る形状を目指した。手のひらにフィットし、カーボン樹脂部分と手のひらの密着面が最大限に大きいため、体感感度が大幅に向上する。また端面が真円のため製造上の自由度が高くなる。・カーボンファイバーミックスマテリアル軽量かつ高感度。高耐久性のカーボンファイバーミックスマテリアルを使用。シンプルなデザインに隠されたリアルな機能美。デジーノの最高傑作。なるほど理にかなっています。竿を直に握り込む延べ竿の感度の良さを何とかルアーロッドで出せないものかと長年思っていただけに、これは非常に納得のいく話でした。だから一見感度が良いように思われるスケルトン方式よりしっくりきたはずだ。感度を拾わなければならない肝心の「手のひら」の密着面こそが最も大事だと言うこと。感度を得るために軽さだけを追求しても、結局さほどの意味は無かったということになりますね。ともあれ、山本君と色々なシートで組んで試した結果、グリップフロントを短くして人差し指でブランクタッチするなど、感度得るために過去に色々やったけれども、このシートであれば全くその必要が無いと言う結論に達してしまったのです。我々ホリデーアングラーと違い、結果を出さねば喰っていけない職業トーナメンター。その厳しい競争に打ち勝つために作り込まれたアイテムの一つであるDRSS。決して勝つことをコレだけで約束されるものでは無い。しかし勝つことを常に要求されるプロフェッショナルトーナメンターが、自らの手で磨き込んだこのツールは激しい魅力を持ちます。そして今回、我々ソルトのホリデーアングラーにもその恩恵を享受出来るチャンスが貰えたわけです。まさに出会いに感謝ですな＾＾さて、今日も一杯飲めましたか？（笑） close

GXSシリーズ～プロダクトの奥側②リールシート編