黒鯛(クロダイ/チヌ：Acanthopagrus schlegelii)はWikipedia  によると、スズキ目タイ科クロダイ属の魚で、東アジア沿岸域に分布し、食用  や釣り  の対象魚として人気があり、日本ではチヌ（茅渟、海鯽…… more ）という別名でも呼ばれる。学名の属名 Acanthopagrus は「棘のある鯛」の意で、種小名 schlegelii は日本の脊椎動物を多数記載したヘルマン・シュレーゲルに対する献名である。全長は最大７０ｃｍを超えるが、よく漁獲されるのは３０ｃｍ前後である。などと、記載されています。食用はともかく、釣りの対象魚として人気と記載されていますので、その釣り方について記述してみましょう。釣りの対象魚としての人気を裏付けるかの様に黒鯛を釣る方法は多種多様で、私が認識してるだけでも６～７種類ほどあります。 ウキフカセ釣り 磯や堤防から撒き餌を打って魚を集め、軟らかい釣り竿と細いラインを使って黒鯛を狙う釣り 紀州釣り 刺し餌（喰わせる餌）を撒き餌で包んで団子状にし、海底に落として釣る※ 団子釣り、爆弾釣り、ダゴチン釣り等と、地方で違う名称で呼ばれる。 落とし込み／前打ち釣り 堤防の際や周辺を蟹や貝等の餌を落下させて釣る 筏／カセ釣り 沖の筏や、繋留された小舟から短竿で直下を釣る 投げ釣り 一番手軽で簡単だが、黒鯛にターゲットを絞って釣るには難しく、硬い竿と太いラインを使うので、魚が掛かっても「やり取り」等のツリアジを楽しめない 船釣り 釣るポイントや、餌かルアーでタックルが異なる チニング ショア／オフショアから、ワームやポッパー等のルアーを使用した釣りここでは、私が普段やっている「ウキフカセ釣り」を解説します。❑ 黒鯛ウキフカセ釣りの方法ウキフカセ釣りでは、黒鯛を集める為に撒き餌を使用します。撒き餌には粘りを出して固まる事で遠投に向き海底に溜まるモノや、投げるとバラバラになって煙幕の様にゆっくり落下するモノ、集魚力の高い成分を配合したモノ、増量性の有るモノなど色々な種類がありますので、それぞれの特徴を把握して選択／ブレンドする必要があります。釣り場に着いたら、一番最初に撒き餌の準備から始めます。下の画像は、ある日の画像ですが、この量で６時間くらい釣りします。この日は７ｍ程度の海底に刺し餌を落として釣ろうと考えていたので、使用した撒き餌の特徴は、遠くに飛ばせて早く着底し、海底に溜まって濁りを出してくれる事を期待してブレンドしました。撒き餌が出来上がったらタックルの準備に入る前に、釣りたいポイントへ撒き餌を１０～２０杯程度打っておきます。そうする事で、タックルの準備中にも魚が集まって来る事を期待できます。ウキフカセ釣りで使用するタックルと仕掛けは、下図にて説明します。釣りたい水深（棚：たな）を決めたら、道糸にウキ止め糸を固定します。ウキ止め糸がシモリを連れてウキの所まで来ると、シモリがウキの穴に入って行かず、ウキ止めの位置で仕掛けの沈下は止まります。釣り鉤に刺した餌がそれ以上深い棚へ落下して行かないので、狙った水深を釣る事が出来るのです。この日は海底を釣ったのでウキ止めは要らない様に思うかも知れませんが、黒鯛が浮いて来て浅い棚を釣りたくなる事もあるのでウキ止めを使用しました。全層釣法というやり方だと、ウキ止めは使わないので不要です。ウキ止め糸の結び方は下図の通り。次に、道糸とハリスを接続するには、サルカン（よりもどし）を使用する場合と、ライン同士を直接結ぶ場合があります。下の図は道糸（ナイロンライン）と、ハリス（フロロカーボン）を直接結びつける結び方で「ブラッド・ノット」と呼ばれています。最初は色んな結び方を試していましたが、結び方が簡単で切れにくいので、今ではこの結び方に落ち着いてます。タックルの準備が出来たら再び撒き餌を打って、釣り鉤に刺し餌を刺します。刺し餌にも種類があって、状況に応じて使い分けます。最も使用される刺し餌は、オキアミ  です。撒き餌で使用するオキアミを解凍して使用しても良いのですが、安価な撒き餌用のオキアミは身が崩れ易く、釣り鉤に刺して投げるだけで鉤から外れる事があります。そこで身崩れしない様に加工された、刺し餌専用のオキアミを使用します。オキアミでも黒鯛が喰ってこない時や、先に餌取に喰われてしまう時などは、黒鯛に有効な成分を混ぜ合わせて作られた「練り餌」を使用すると、餌持ちが良いので釣果が上がる事があります。それでも餌取を回避できない場合は、トウモロコシの粒やスイカ  なども使用する事があります。黒鯛は「悪食」と言われるくらい何にでも喰いついて来るので、思わぬ餌で釣れる事があります。刺し餌を釣り鉤に刺したら、投入する前に撒き餌を打ちます。その後、刺し餌を投入したら再度、撒き餌を打ちます。潮の流れを考えて、刺し餌が撒き餌の中心を落下して行く様に打ちましょう。海底に刺し餌を着底して釣る場合は、撒き餌は比重の重い配合餌を使用し海底に溜まる様に固めて投入し、刺し餌の仕掛けはガン玉などで重くして、早く海底に到達する様にします。黒鯛の活性が上がってくれば、中層付近まで魚が浮いて来る事があるので、そうした場合は仕掛けを軽くして撒き餌は固めずにバラバラの状態で打つと良いでしょう。釣り座から見た撒き餌を投入するポイントは、下の画像の様なイメージです。アタリ（魚が餌を口にした感覚）は、ラインの張りや竿先の反応でとる場合と、ウキが沈む事でとる場合とがあります。アタリが出たら魚の口に釣り鉤を確実に掛ける為に、竿を立てて「合わせ」を入れましょう。黒鯛なら逃げようと頭を左右に振って泳ぎ出しますので、竿先に「ゴンゴンゴン」と叩く様な反応を感じるはずです。この時、竿尻を魚の方へ向ける様なイメージで竿を立てましょう。チヌ竿なら美しい弧を描いて竿が曲がりますので、黒鯛の抵抗を竿の粘りでやり過ごしましょう。それでも、強引に引っ張ってはいけません。黒鯛の泳ぎが強ければ、ラインを出してやる事が必要です。そこは、ドラグの調整で行うかレバーブレーキを使用して下さい。魚は海面に浮いて顔を出せば大概おとなしくなりますが、玉網に入るまで油断は禁物です。足元に逃げ込める様な隙間が有ったりすれば、突然泳ぎだして穴の中に入られたりする事もあるのでご注意を・・・。魚を玉網に収容したら、玉網の柄を垂直に立てたまま短くしましょう。玉網に大きな魚が入ったまま水平に持ち上げると、どんな高価な玉網の柄でも折れてしまいます。釣り上げた黒鯛は、スカリに入れるかストリンガーに繋いでおきます。① ストリンガーの改良 ② ストリンガーの改良 2nd Phase をご参照下さい。 close

黒鯛の釣り方